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3テスラMRI装置(Discovery MR750wExpert3.0T)

大垣市民病院に導入された最新鋭MRI装置「Discovery MR750w Expert3.0T」の紹介

 平成27年4月に当院では初の3.0T(テスラ)MRI装置(Discovery MR750w Expert)が設置されました。国内での稼働数もまだ少なく、多彩なアプリケーションが搭載された装置です。

Discovery MR750wExpert3.0T.jpg
Discovery MR750w Expert3.0の外観

※ 3.0T装置および最新アプリケーションについて
 現在国内のMRIで大半の稼働数を占めているのは1.5TMRIであり、当院でも3台中の2台が1.5TMRです。テスラとは磁場強度の強さで、3.0TMRIは1.5Tに対して2倍の磁場強度を有しています。磁場強度が上がると人体から得られるデータが増えることで、画像のノイズが低下しより細かな部分を評価することができます。特に造影剤を用いないMRアンギオグラフィや関節を対象とした検査に有効です。また、従来のMRI装置よりも検査時に患者様が入る空間が広くなり、狭い所が苦手な方でも検査を受けることができる可能性があります。

最新アプリケーションの特徴

SILENT SCAN(消音効果)

 MRI検査での欠点の一つとして、検査時の騒音が挙げられます。まるで工事現場の中にいるような音がして、患者様には苦痛な時間を与えてしまいます。しかしこのSILENT SCANではその騒音を約10分の1程度に抑えて検査することが可能です。特に、小児の患者様は睡眠状態で検査をする為、このSILENT SCANを使用することにより、撮像時の騒音により目が覚めてしまう可能性が低くなります。

PROPELLER(体動補正)

 MRI検査は多種の撮像ができ、様々な情報を得ることが可能ですが、検査時間は他検査に比べて長くなり、また体動にも弱く検査中は患者様に動かないようにお願いしています。PROPELLERは、高度な体動補正が可能なため、長時間静止することが困難な患者様でも鮮鋭な画像を得ることが可能となります。

Body Navigator(横隔膜同期)

 上腹部の撮影では呼吸により臓器が動いてしまう為、患者様には息止めを行って頂くことが多いです。Body Navigatorでは横隔膜の動きを検出し撮像を行う為、今まで息止めでしか撮像することができなかった検査が安静呼吸で可能となり、呼吸停止困難な患者さまに有用な手法です。

MR-Touch(線維化の評価)

 この手法は実際に患者様の腹部に外部から振動を与え、振動の伝播具合を受信、計算することで、非侵襲的に相対的な臓器の硬さを画像化するものです。これは肝線維化のステージングに有用であると報告されています。