ホーム診療科・部門案内薬剤部業務紹介 > 薬剤師外来

薬剤師外来

 薬剤師外来は、病院薬剤師が外来患者さんに継続的に関わり、最適な薬物療法の実施を通じて、治療の有効性や安全性の向上を目標とした取り組みです。
 現在、「経口がん外来」「オピオイド外来」「エピペン®外来」「喘息吸入外来」があります。それぞれに専門資格(または専門知識)をもった薬剤師が薬の説明や相談に応じています。薬剤師外来を行う場所は薬局の窓口にある専用ブースで、時間帯は診察前の待ち時間(エピペン外来と吸入外来は診察後)となります。メリットとしては、薬物療法で問題が生じた場合などに薬剤師の視点で医師に相談や提案することができ、治療がより円滑に進むようになります。

経口抗がん薬に対する薬剤師外来

yakuzaishigairai1編集jpg.jpg  現在、外科、消化器外科・内科、乳腺外科、頭頸部・耳鼻いんこう科、泌尿器科、産婦人科で処方される経口抗がん薬で治療される患者さんが対象となります。初回は、診察・処方後に抗がん薬の飲み方や副作用に関する説明を行い、2回目以降は診察前面談を通じて抗がん薬の服用状況や副作用の発現状況、副作用に対する薬(支持療法薬)の使用状況およびその効果、治療に対する不安の有無を確認し、解決法を患者さんと一緒に考えていきます。体調が悪いときや副作用が強くて抗がん薬が飲めなかった場合も薬剤師が残薬を確認し、医師に処方調整依頼をします。電話相談も受け付けています(平日 8:30~17:00)。患者さん個々に合わせた服薬指導と関わりを通じて、安心して治療に臨めるようサポートしています。

オピオイド外来

 オピオイド外来は、医療用麻薬 (オピオイド鎮痛薬)を使用する患者さんの不安を取り除き、適切に服用することによって痛みを軽減することを目的としています。オピオイド鎮痛薬導入時は、痛みとオピオイドに関する正しい知識、痛み治療計画と鎮痛剤の具体的な使用方法を説明しています。その後、継続的な疼痛アセスメントやオピオイド鎮痛薬の効果・副作用などの情報をうかがうことで、適切な薬とその量を医師に提案しています。オピオイド外来を通じて、患者さんの痛みが軽減され、本来の生活を取り戻せるよう支援していきたいと考えています。 オピオイド外来の写真.JPG

エピペン外来

エピペン写真.jpg エピペン®️は、蜂毒、食物および薬物に起因するアナフィラキシー反応に緊急治療で用いられる薬剤です。本剤は自己注射であるため、使用タイミングや操作方法について患者さんにきちんと理解していただく必要があります。エピペン®️外来では、小児科でエピペン®️が処方された患児と保護者を対象に、アナフィラキシーに至ったシナリオを用いてエピペン®️の使用に関する理解度を確認します。その後、具体的な使用タイミングや管理方法について詳しく説明し、トレーナーを用いて手技を確認します。また、エピペン®️投与における不安やアレルギー全般に関する疑問についてもその場で応答できる環境を整えており、患者さんが安心して治療が行えるようサポートしています。

喘息吸入外来

 外来における吸入指導は、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患に対し、新しく吸入薬が処方された患者さんに吸入指導を行っています。吸入療法は、吸入手技が不適切な場合には十分な効果が得られないため、薬の特徴を把握している薬剤師が、患者さんが正しく吸入手技を実施できるようサポートしていきます。