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産婦人科

産婦人科の紹介

 産婦人科が担当する領域は、大きく分けて次の3つの分野から成り立っています。

  1. 周産期:正常・異常を問わず妊娠から分娩そして産褥までを取り扱います。
  2. 婦人科腫瘍:子宮筋腫や卵巣癌などの女性生殖器の良性・悪性疾患の診断・治療を行います。
  3. 生殖内分泌:不妊症やホルモン異常など月経周期に関連した病気の診断・治療を行います。

 これらすべての分野において水準以上の医療が提供できるよう産婦人科専門医3名と若手医師4名の計7名で24時間体制での診療にあたっています。
休日・夜間の診療に関しても、これまでは産婦人科宅直1名でしたが、2008年12月より産婦人科当直1名・産婦人科宅直1名の2人体制で行っています。

基本方針

  • 当院の基本理念に基づいて、患者中心の良質な産婦人科医療の提供を目指します。
  • 内科各科あるいは新生児科・小児循環器科・小児外科との連携を密にして安全かつ後遺症なき母体・胎児・新生児医療を目指します。
  • 他科との連携を大切にし、診断から治療まで一貫した診療を行うことで、患者さんやご家族が十分に満足される婦人科治療を目指します。

スタッフ紹介

木下吉登
木下吉登 産婦人科部長
役職 副院長 
卒業大学名
医師免許取得年
名古屋大学
昭和54年
専門医資格(その他) 日本産科婦人科学会指導医
臨床研修指導医
母体保護法指定医
名古屋大学臨床講師
専門分野 婦人科一般
婦人科悪性腫瘍
(手術・化学療法など)
古井俊光
役職 部長 
卒業大学名
医師免許取得年
昭和大学
平成元年
専門医資格(その他) 日本産婦人科学会指導医
日本周産期新生児学会暫定指導医
女性ヘルスケア暫定指導医
臨床研修指導医
新生児蘇生法『専門」コースインストラクター
母体保護法指定医
専門分野 産婦人科一般
不妊症の診断・治療
(体外受精も含む)
腹腔鏡下手術
子宮鏡下手術
石井美佳
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役職 医長
卒業大学名
医師免許取得年
三重大学
平成17年
専門医資格(その他) 日本産科婦人科学会専門医
専門分野 産婦人科一般
勅使河原利哉
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役職 医長
卒業大学名
医師免許取得年
愛知医科大学
平成18年
専門医資格(その他)
専門分野 産婦人科一般
江坂有希恵
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役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
名古屋大学
平成22年
専門医資格(その他) 日本産科婦人科学会専門医
専門分野 産婦人科一般
中川敦史
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役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
愛知医科大学
平成24年
専門医資格(その他)   
専門分野 産婦人科一般
大塚直紀
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役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
名古屋大学
平成26年
専門医資格(その他)   
専門分野 産婦人科一般

手術症例

診療実績

 2016年2015年2014年2013年2012年
分娩数 654 668 632 601 631
帝王切開 252 244 241 247 231
母体搬送 452 454 431 425 317
手術件数2016年2015年2014年2013年2012年
子宮頸癌(0期を含む) 71 85 98 95 138
子宮体癌(腹腔鏡下手術) 24(3) 40(9) 21 29 40
卵巣癌(境界悪性を含む) 23 36 34 31 25
開腹手術(良性疾患) 133 188 190 141 244
膣式手術(良性疾患) 28 78 61 155 82
腹腔鏡下手術 132 148 176 143 129
子宮鏡下手術 12 19 27 18 7
マイクロ波子宮内膜アブレーション 3 4 10 5

学会発表

 2016年2015年2014年2013年2012年
国内学会発表数 0 5 2 7 6
論文数 0 0 0 0 2

治療について

悪性腫瘍の治療方針

  • 日本婦人科腫瘍学会で示されるガイドラインに基づいた診断・治療を行っています。若年者では妊孕性温存手術も積極的に行っています。
  • 子宮頚癌ではstageIIb期までは手術を第一選択の治療とし、広汎子宮全摘を基本術式にしています。必要に応じて化学療法や放射線治療などの追加治療を行っています。進行例では放射線同時化学療法や放射線単独療法で治療を行うことになりますが、症例によっては術前に化学療法や放射線治療を行った後に手術を行うことも可能です。一方、ごく早期の症例では円錐切除や単純子宮全摘など縮小手術を行っています。
  • 子宮体癌では手術が可能な症例ではすべて手術を先行して行っています。拡大子宮全摘および骨盤・傍大動脈リンパ節郭清を含む広範な術式を基本術式にしています。進行期症例では術後に化学療法を行っています。一方、ごく早期の症例では単純子宮全摘など縮小手術を行っています。
  • 卵巣癌では手術が可能な症例ではすべて手術を先行して行っています。子宮全摘および骨盤・傍大動脈リンパ節郭清を含む広範な術式を選択しており、進行例でも可能な限りの腫瘍摘出を目指しています。必要に応じて外科・泌尿器科などの協力を得て合併切除も行っています。また、再発例でも可能な症例では積極的に手術による摘出を行っています。進行期症例では術後に化学療法を行っています。
  • 化学療法は可能な症例では通院治療センターで行っています。入院して化学療法を行っている症例は全体の15%程度です。放射線治療も外来通院で行うことが可能です。
  • 婦人科悪性腫瘍の手術においてリンパ節郭清を行った場合後遺症として、リンパ浮腫が生じることがあります。このリンパ浮腫に対して、2009年よりリンパ浮腫外来を開設し、その予防とケアを行っています。

婦人科良性疾患の治療方針

  • 子宮筋腫・子宮内膜症や子宮頚部異型性などでは、開腹での子宮摘出を基本術式としています。しかし、低侵襲手術を目指して可能な症例では膣式子宮全摘も積極的に行っています。また、2009年以降は通常の膣式子宮全摘は困難であっても、腹腔鏡を併用することで開腹手術を避けられると判断される症例では腹腔鏡補助下膣式子宮全摘も積極的に行っています。子宮筋腫核出は開腹手術を原則としていますが、症例によっては腹腔鏡下の子宮筋腫核出も可能です。→詳しくはこちら
  • 卵巣腫瘍や子宮外妊娠では、2008年後半以降は腹腔鏡下手術を基本術式としています。しかし、手術既往がある場合・卵巣腫瘍のサイズが大きい場合・悪性の可能性がある場合などでは無理して腹腔鏡下手術を行うことなく開腹での手術を行っています。また、時間外や夜間では腹腔鏡手術に対応できない場合があり、その際にも開腹手術としています。→詳しくはこちら
  • 子宮脱では膣式子宮全摘および膣壁形成を基本術式としています。

周産期管理の特徴

  • NICU(新生児集中治療室)を備えており、岐阜県の地域周産期センターに指定されています。また、新生児科・小児循環器科・小児外科・麻酔科など関連科との連携は密であり、新生児の手術も可能です。そのおかげで、妊娠22週以降のあらゆる分娩に対応が可能であり、地域の産科クリニックのみならず近隣の他県からの母体搬送も積極的に受け入れています。
  • 内科各科あるいは外科との連携も密であり、ほとんどの母体合併症妊娠(何らかの病気を持ったお母さんの妊娠)についても受け入れが可能です。
  • 分娩は正常妊娠に関してはできるだけ自然に近いかたちでの分娩を目指しています。しかしながら、前回帝王切開後の妊娠や骨盤位では、原則として帝王切開での分娩としています。双胎妊娠では帝王切開での分娩を行うことが多いですが、胎位や週数など条件を満たせば経腟分娩も行っています。
  • 妊娠高血圧症候群や切迫早産・前期破水などの異常妊娠に対しては、最新の情報を集め、質の高い管理を目標としています。その一環として必要に応じて緊急子宮頚管縫縮術や人工羊水補充も積極的に行っており、良好な母児の予後が得られています。
  • 前置胎盤は大量出血により母児の生命を脅かす危険がある異常妊娠です。当院ではこの前置胎盤の帝王切開に際して、東海地方では他院に先駆けてCIABO(総腸骨動脈のバルーンカテーテルによる血流遮断)を取り入れ、これまでに20例以上行っていますが母体救命や輸血回避など良好な成績が得られています。
  • 出生前診断のひとつとして、妊娠15週前後に羊水染色体検査を行うことが可能です。また、2009年より胎児エコー外来(胎児の人間ドックと思ってください)を開設し、産婦人科・新生児科・小児循環器科の医師が協力して胎児の異常に対する精密胎児超音波検査を行い、出生前診断・出生前カウンセリングを行っています。 →詳しくはこちら
  • 当院では分娩室での家族の会いが可能です。ただし、立ち会いは原則1人のみとさせていただいております。状況によっては立ち会っていただけない場合もありますのでご了承ください。また、帝王切開の場合には手術室での家族の分娩立ち会いはできません。
  • 当院で生まれた赤ちゃんは1日目と5日目に全例、新生児科医師の専門的診察があります。また、それ以外でも出生後から退院まで必要に応じて新生児科医師の診察を受けることが可能です。
  • その他、助産師外来や母乳外来も開設しており、分娩前後のあらゆる相談に応じております。

マイクロ波子宮内膜アブレーション(microwave endometrial ablation (MEA))とは

 過多月経の治療には薬物療法・手術療法が行われてきましたが、身体の負担がより少ない切らない治療法としてマイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)が登場し、H24年4月1日より健康保険適応となりました。
直径4mmのアプリケーターを子宮の中に挿入して、マイクロ波(電子レンジに利用されている電磁波)を照射し子宮内膜を焼灼することにより月経の出血量を減らす方法です。

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マイクロ波手術器 マイクロ波アプリケーター

マイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)の適応

  • 過多月経のために子宮摘出術その他の外科的治療が考慮される女性。過多月経の制御のための保存的治療が無効な女性。
  • 妊孕性を温存する必要がない女性。
  • 妊孕性を温存する必要はないが、子宮摘出は回避したい女性。
  • 可及的に子宮内膜悪性病変が除外できている女性。
  • 子宮筋腫・子宮腺筋症のために子宮腔が拡大・変形しているが、卵管角部・子宮底部を含めてすべての子宮内膜にマイクロ波アプリケーターが到達できる女性。
  • 子宮筋層の厚さが10mm 未満の部位がない女性。

方法

 麻酔は下半身麻酔で行います
1回50秒のマイクロ波照射を7回前後行い子宮内膜を焼灼します

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アプリケーター(電極)   黄色の部分が焼灼された内膜

 手術翌日に退院し日常生活が可能です。
90%以上の症例で過多月経の改善効果があるといわれています。

 月経が多くて悩んでいる方、マイクロ波子宮内膜アブレーションについて詳しくお知りになりたい方は当院産婦人科でご相談ください。