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第二小児科(小児循環器・新生児科)

第二小児科(小児循環器新生児科)の紹介

 第二小児科(小児循環器新生児科)はおもに小児循環器領域と新生児領域とを対象として1988年に誕生した特殊小児科です。設立当初には他に例を見なかったこの組み合わせの小児科はわが国でも他に2、3散見されるようになっています。現在ではNICUでの新生児心臓病の治療は標準となっていますが、大垣市民病院はそのさきがけでした。また、当院は小児外科と胸部外科を併せ持った病院であることから、軽症から重症まで新生児、小児の外科的対応が必要な病気のみならず、成人先天性心疾患にも対応可能な施設となっています。

基本方針

  • 当院の基本理念に従い、患者中心の医療を行います。
  • 患者さんがいつでも安心して受診できるような施設であることに努めます。
  • 小児循環器新生児専門科として高度で先進的な医療を行います。

小児循環器科の紹介

 循環器領域は倉石部長、西原医長、太田医長、野村医員、田内医師(元副院長)の5人が担当し、胎児(心疾患・不整脈)から成人(先天性心疾患)までを対象として、急性期集中治療から慢性期の経過観察まで患者さまの病状にあわせたきめ細かな医療をめざしています。胸部外科と共同で先天性心疾患の手術症例の治療にあたっていますが、術中および術後急性期を除き当科が管理を担当しています。特に新生児心臓病の外科治療では東海地方で屈指の成績を残しており、東海地方で2例目の左心低形成症候群Norwood手術生存例はFontan型手術に到達しております。2005年には総肺静脈還流異常の超低出生体重(1000g未満で出生)の赤ちゃんが手術を終え無事退院されました。また、拡張型心筋症の乳児複数例に対しても、心臓再同期療法(CRT)や血漿交換療法を行い、重篤な心不全状態から回復しております。
小児不整脈の管理、治療では制限・治療の要否を厳密に検討しこどもたちに過剰な制限や治療が加えられることなく安全で快適な生活ができるよう指導しています。新生児心室頻拍には治療なしで改善する例が少なくないことを発表し全国的に反響を呼びました。心臓手術の増加に伴い術後の不整脈の危険性が指摘されていますが、当科では運動負荷心電図や24時間心電図を組み合わせて術後のこどもたちのきめ細かな管理をおこなっています。
今後も新生児・小児心臓病の治療の進歩を地域に還元し心臓病のこどもたちの安全で快適な生活が可能となるようにお手伝いしていけるように努力していきます。

胎児心超音波検査(胎児心エコー検査)

 心エコー装置と技術の進歩に伴い胎児心エコー検査実施件数が年毎に増加しており、当院NICUに入院する新生児心疾患の患者さんの大半は胎児心エコーで既に診断がされています。また、胎児診断例は左心低形成症候群、単心室などの重症例が多く、当院産科と協力してお産に立会い、出生直後から治療を開始して治療成績向上に努めています。2009年5月に厚生労働大臣から先進医療の認可を受け実施していましたが、2010年4月からは保険適応を受け、通常の保険診療の一環として実施可能となりました。

小児循環器専門施設

 当科は、日本小児循環器学会により小児循環器専門医養成のための修練施設として認可されています。

スタッフ紹介

倉石建治
倉石建治 第二小児科医長
役職 部長
卒業大学名
医師免許取得年
北海道大学
平成4年
専門医資格(その他) 日本小児科学会
日本小児循環器学会
日本周術期経食道心エコー(JB-POT)認定
PALSプロバイダー
スポーツドクター
専門分野 小児循環器
西原栄起
西原栄起 第二小児科医長
役職 医長
卒業大学名
医師免許取得年
東邦大学
平成9年
専門医資格(その他) 日本小児科学会
日本小児循環器学会
PALSプロバイダー
専門分野 小児循環器
太田宇哉
太田宇哉 第二小児科医員
役職 医長
卒業大学名
医師免許取得年
愛知医科大学
平成16年
専門医資格(その他) 日本小児科学会
ACLSインストラクター
PALSプロバイダー
専門分野 小児循環器
野村羊示
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役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
信州大学
平成22年
専門医資格(その他) PALSプロバイダー
新生児蘇生法「専門」プロバイダー
日本小児科学会専門医
専門分野 小児循環器
加藤雅弘
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役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
岐阜大学
平成26年
専門医資格(その他) PALSプロバイダー
新生児蘇生法「専門」プロバイダー
専門分野 小児循環器
田内宣生
田内宣生 副院長・第二小児科部長
役職 嘱託医
元副院長
卒業大学名
医師免許取得年
名古屋大学
昭和46年
専門医資格(その他) 日本小児科学会
日本循環器学会
日本超音波医学会
名古屋大学臨床教授
日本小児循環器学会
日本小児循環器学会暫定指導医
日本体育協会認定スポーツドクター
専門分野 小児循環器

診療実績

 発足以来当科で行った心臓カテーテル検査・治療は2000例を超えていますが、近年は診断カテーテル検査が3次元CTで代替されるようになり減少し、カテーテル治療の割合が増加してきています。カテーテル治療対象者の年齢は生後0日の新生児から70歳代の高齢者まで広範囲にわたり、バルーン弁形成やバルーン血管形成、Fontan型手術前の側副動脈コイル塞栓術など日常的に行われています。

カテーテル検査・治療件数(最近5年間)
2012年2013年2014年2015年2016年
心臓カテーテル 79 75 67 53 54
カテーテル治療(合計) 27 23 21 18 18
 バルーン弁形成術 7 6 3 2 2
 バルーン血管形成術 8 8 3 7 4
 心房中隔欠損拡大術 1 1 0 0 2
 動脈管塞栓術(ADO含む) 6 1 7 3 1
 体肺側副動脈・短絡静脈塞栓術 5 7 8 6 9
カテーテル検査・治療 疾患別のべ人数(最近5年間)
2012年2013年2014年2015年2016年
心室中隔欠損症 20 16 13 17 10
心房中隔欠損症 6 4 5 5 7
単心室系統 9 15 16 9 11
ファロー四徴 10 11 8 1 5
房室中隔欠損症 0 3 0 2 3
肺動脈狭窄・肺動脈弁狭窄 3 0 0 2 1
動脈管開存 6 0 7 3 1
完全大血管転位 3 4 3 2 3
修正大血管転位 2 2 3 0 0
大動脈縮窄症・大動脈弓離断症 1 0 1 0 1
純型肺動脈閉鎖 6 6 1 2 2
両大血管右室起始症 1 2 0 1 0
左心低形成症候群 2 0 1 1 0
大動脈弁狭窄 3 1 1 0 1
総肺静脈還流異常・部分肺静脈還流異常 2 1 3 4 5
総動脈幹症 1 1 0 0 1
川崎病後 4 4 3 3 2
その他 0 4 2 0 1

学会発表

2012年2013年2014年2015年2016年
国内学会・研究会発表 9 10 9 9 13
論文 4 0 1 0 2

新生児科の紹介

 大垣市民病院新生児科は約40万人を有する岐阜県西濃地域における新生児医療、つまり、生まれたばかりの赤ちゃんの治療を行う唯一の部署です。病院内の産科にて出生した赤ちゃんだけでなく、西濃地域の産科施設からの赤ちゃんの救急搬送依頼に対しても、ドクターカーによる24時間体制で対応しています。原則、母子ともにお産に伴う搬送依頼には産科と協力して必ず応じており、西濃地域で安心してお産ができるように日々、努力しています。
小児外科と胸部外科を併せ持った病院であることから、軽症から重症までほぼすべての赤ちゃんの病気に対応できます。赤ちゃんに対する手術が行える施設は限られており、愛知県や滋賀県などの病院からの入院例もあります。新生児集中治療室(NICU)には低出生体重児、先天性心疾患、新生児外科疾患を中心に年間約200名が入院します。
少子化の傾向に反し、最近は早く小さく生まれる赤ちゃんが増加しています。そのような赤ちゃんは色々な治療を受けるために新生児集中治療室に入院します。しかし、新生児医療の進歩とともに、ほとんどの赤ちゃんが元気に大きくなって退院できるようになりました。退院後も赤ちゃんが健やかに成長できる様子を外来で見守り、かぜなどの病気の際にも親身に対応するように心がけています。

スタッフ紹介

谷口顕信
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役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
名古屋大学
平成20年
専門医資格(その他) 新生児蘇生法「専門」プロバイダー
日本小児科学会専門医
専門分野 新生児
伊野学
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役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
名古屋大学
平成21年
専門医資格(その他) 新生児蘇生法「専門」プロバイダー
日本小児科学会専門医
専門分野 新生児
前田剛志
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役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
岐阜大学
平成21年
専門医資格(その他) 日本小児科学会専門医
専門分野 新生児
橋本美緒
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役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
信州大学
平成22年
専門医資格(その他) 新生児蘇生法「専門」プロバイダー
日本小児科学会専門医
専門分野 新生児
本部和也
no image
役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
愛知医科大学
平成23年
専門医資格(その他) 新生児蘇生法「専門」プロバイダー
日本小児科学会専門医
専門分野 新生児
沼田侑也
no image
役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
滋賀医科大学
平成23年
専門医資格(その他) 新生児蘇生法「専門」インストラクター
日本小児科学会専門医
専門分野 新生児

診療実績

 新生児集中治療室入院患者の内訳と診療成績を示します。

新生児集中治療室退院時主病名
2012年2013年2014年2015年2016年
低出生体重・早産児 60 120 126 118 124
呼吸障害 14 19 35 32 25
先天異常(心疾患除く) 11 14 11 8 10
先天性心疾患 18 12 12 10 9
感染症(疑い例含む) 2 1 1 2 2
新生児仮死 7 4 13 14 5
高ビリルビン血症 9 2 27 17 10
初期嘔吐症 3 4 3 4 6
メレナ 1 7 2 6 2
低血糖 4 8 13 18 7
無呼吸発作 7 5 6 9 7
その他 25 6 12 9 10

 新生児科が主に取り組んでいます早産・低出生体重児の治療成績は比較的良好で、2014年から2016年の3年間に入院した先天異常のない赤ちゃんの生存退院率は、出生体重1,000g未満で94%、1,000~1,500gで98%でした。救命はもちろんのこと、赤ちゃんの健やかな成長発達を目指して日々診療に励んでいます。

学会発表

2012年2013年2014年2015年2016年
国内学会・研究会発表 1 1 4 3 4
論文 0 0 0 0 0

外来活動

  • 無事に退院された赤ちゃんがどのように成長されているかを外来(フォローアップ外来)にて定期的に検診しています。
  • 赤ちゃんが病気の際にはいつでも診察し、ご家族の不安にも迅速に対応できるように心がけています。
  • 病気をもったお子様の生活をより良くすべく、ご家族のご協力を得ながら在宅医療を支援しています。
  • 当院にて出生した赤ちゃんの1ヶ月健診を毎週火曜日午後に予約制にて行っています。
  • 冬季にはRSウイルスに対する抗体注射を毎週火曜日午後に予約制にて行っています。

周産期新生児専門医研修施設

 日本周産期・新生児医学会における周産期新生児専門医育成のための基幹研修施設として認定されており、専門医を目指す研修を行うことができます。1