H30年度初期臨床研修プログラム
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-91-4)医薬品や医療器具による健康被害の発生防止について理解し、適切に行動できる。○医薬品、医療用具の使用による副作用、感染症あるいは不具合が発生した場合(因果関係が必ずしも明確でない場合であっても保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止する観点から)報告することができる。研修の評価(経験目標)1.医療面接1)医療面接におけるコミュニケーションの持つ意義を理解し、コミュニケーションスキルを身に付け、患者の解釈モデル、受診動機、受療行動を理解できる。○患者の言いたいことを的確つかみとる能力、患者が言葉が足らずうまく表現しきれていないことまでも洞察し、「おっしゃりたいのは...ということですね」と(肯定的に)相手に提案する能力を養う。2)患者の病歴(主訴、現病歴、既往歴、家族歴、生活・職業歴、系統的レビュー)の聴取と記録ができる。○要領よく病歴の聴取を行い、電子カルテに記載し問題点を整理できる。3)患者・家族への適切な指示、指導ができる。○病気の説明を家族同席のもとに行い、入院診療計画書、退院後の療養計画について説明・指導ができる。2.基本的な身体診察法1)全身の診察(バイタルサインと精神状態の把握、皮膚や表在リンパ節の診察を含む)ができ、記載できる。×2)頭頸部の診察(眼瞼・結膜、眼底、外耳道、鼻腔口腔、咽頭の観察、甲状腺の診察を含む)ができ、記載できる。×3)胸部の診察(乳房の診察を含む)ができ、記載できる。×4)腹部の診察(直腸診を含む)ができ、記載できる。×5)泌尿・生殖器の診察(産婦人科的診察を含む)ができ、記載できる。×6)骨・関節・筋肉系の診察ができ、記載できる。×7)神経学的診察ができ、記載できる。×8)小児の診察(生理的所見と病的所見の鑑別を含む)ができ、記載できる。○特に咽頭所見、胸部聴診、腹部触診などで気道感染症、腹部所見の有無について評価できる。9)精神面の診察ができ、記載できる。×3.基本的な臨床検査1)一般尿検査(尿沈渣顕微鏡検査を含む)○腎機能異常や尿路感染症の有無が把握できる。2)便検査(潜血、虫卵)○消化管出血、ぎょう虫症の有無が把握できる。3)血算・白血球分画○感染症、貧血、骨髄/血液疾患の有無を指摘できる。4)血液型判定・交差適合試験×5)心電図(12誘導)、負荷心電図○危険な不整脈、負荷の有無を指摘でき、異常に対して対処できる。6)動脈血ガス分析×7)血液生化学的検査・簡易検査(血糖、電解質、尿素窒素など)○異常値を指摘し、病態を把握できる。特に低血糖の有無、腎・肝機能異常の有無、低ナトリウム血症などの電解質異常の有無、凝固異常の有無を指摘できる。8)血液免疫血清学的検査(免疫細胞検査、アレルギー検査を含む)○免疫グロブリンや自己抗体の異常の有無を指摘し、アレルギー疾患・自己免疫疾患を把握できる。

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