H30年度初期臨床研修プログラム
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-67-2)臨床症例に関するカンファレンスや学術集会に参加する。○手術症例検討会・病診連携の会・内科会などの各種カンファレンスあるいは研究会に参加し、機会があれば症例報告をする。6.医療の社会性1)保健医療法規・制度を理解し、適切に行動できる。○最低限必要な保健医療法規については理解し、特に病院にて急変で死亡された患者の死因に関して、問題がある場合の「異状死体の届け出」に関しては充分理解し、充分な注意を払い対応する。2)医療保険、公費負担医療を理解し、適切に診療できる。○薬剤の使用に関して、保険適応を十分理解し対応する。在宅酸素療法導入に際して呼吸器機能障害の申請書類が必要であることを認識し、上級医と相談しつつ記載できる。サルコイドーシス・特発性間質性肺炎・膠原病などについて、特定疾患の書類の必要性を認識し、上級医と相談しつつ記載できる。3)医の倫理、生命倫理について理解し、適切に行動できる。○呼吸器内科はがん緩和医療・死亡確認などに立ち会う機会が多い。医の倫理・生命倫理について理解をする必要がある。真摯に対応する。4)医薬品や医療器具による健康被害の発生防止について理解し、適切に行動できる。○肺障害を引き起こす代表的な薬剤(小柴胡湯・金製剤・ブレオマイシン・イレッサ・アミオダロン・ペンタサ・他各種分子標的薬)について知識として知っておく。研修の評価(経験目標)1.医療面接1)医療面接におけるコミュニケーションの持つ意義を理解し、コミュニケーションスキルを身に付け、患者の解釈モデル、受診動機、受療行動を理解できる。○緩和ケア研修会を受講し、コミュニケーションスキルについて再確認する。また、日々の診療において、常に患者家族の立場に立って診療を行う。2)患者の病歴(主訴、現病歴、既往歴、家族歴、生活・職業歴、系統的レビュー)の聴取と記録ができる。○呼吸器疾患に関しては、薬剤性肺障害、過敏性肺臓炎、じん肺、喫煙によるCOPDなど病歴・生活歴・職業歴などから鑑別が可能となる疾患があり、詳細な病歴聴取が必要とされる。3)患者・家族への適切な指示、指導ができる。○各種疾患に関して基本的な知識を教科書・文献などから得、適切な指示、指導ができる。病院独自の指導マニュアルなどがあれば、これを利用する。2.基本的な身体診察法1)全身の診察(バイタルサインと精神状態の把握、皮膚や表在リンパ節の診察を含む)ができ、記載できる。○基本的な診察手技である。2)頭頸部の診察(眼瞼・結膜、眼底、外耳道、鼻腔口腔、咽頭の観察、甲状腺の診察を含む)ができ、記載できる。○外耳道、鼻腔内、眼底を除き、頭頚部の基本的な診察ができ、記載ができる。肺がん患者の頚部リンパ節転移・呼吸不全患者の呼吸補助筋の肥大などを認識できる。3)胸部の診察(乳房の診察を含む)ができ、記載できる。○乳房の診察を除き、胸部打聴診ができ、所見を記載できる。4)腹部の診察(直腸診を含む)ができ、記載できる。○直腸診を除き、放射線照射中の食道病変・ステロイドホルモン剤内服中の胃十二指腸潰瘍性病変・肺がんの腹腔内転移による腹部症状などについて認識でき、記載し、適切なタイミングで消化器内科にコンサルテーションができる。5)泌尿・生殖器の診察(産婦人科的診察を含む)ができ、記載できる。×(縦隔腫瘍の症例では、外性器異常にも注意が必要ではある)

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